PTFE(テフロン、フッ素樹脂)加工のポイント

Q1: フッ素樹脂の加工にはどのような特徴がありますか?

フッ素樹脂は、耐熱性、非粘着性、耐薬品性、撥水性、潤滑性、高耐候性、難燃性、優れた電気特性といった多機能な高機能樹脂の総称です。

PTFE(四フッ化エチレン樹脂)がその主流ですが、PFA、FEP、PVDFなどもフッ素樹脂の一種として含まれます。

その加工方法は、従来の切削加工だけでなく、成形、溶接、伸ばす、拡げる、曲げる、封入、理化学用品の製造など多岐にわたり、半導体、化学プラント、食品、医療機器など幅広い分野で、従来の材料では実現が難しかった製品や性能向上に貢献しています。

Q2: フッ素樹脂の加工における具体的な課題や難易度の高い点は何ですか?

フッ素樹脂の加工は、その素材特有の性質から、高い技術力と専門的なノウハウが求められます。主な課題と難しさは以下の通りです。

寸法精度の確保と熱変形

汎用樹脂に比べて柔らかく、熱変形しやすい性質を持つため、高精度な寸法を出すことや加工中の適切な熱管理が困難です。

バリの発生と仕上げ

粘り気があるため、切削時にバリが発生しやすく、きれいに仕上げるためには熟練した技術が必要です。

専門的なノウハウと高精度な要求

フッ素樹脂本来の特性を最大限に引き出すためには、専用の設備と長年のノウハウが不可欠です。特に、PFAチューブの熱加工品などはオートメーションでは難しく、職人技的な手加工のノウハウが重要とされます。半導体分野などでは、0.1ミリ単位という極めて高い精度と、見えない汚れへの対策が厳しく要求されます。

Q3: PTFEとPFAでは加工方法にどのような違いがありますか?

フッ素樹脂の中でもPTFEとPFAは、加工特性に違いがあります。

PTFE

粉末を押し固めて成形されるため、加熱しても溶融せず焦げるだけで、基本的には溶着加工ができません。ただし、PFAの溶接棒を用いることで接続は可能ですが、完全に溶着しているわけではないため、強度はPFAに劣ります。色は白です。

PFA

溶融樹脂であり、加熱することで溶けて物同士を接続する溶着加工が可能です。曲げ加工などの扱いやすさ、加工性にも優れています。透明度が高いため、液体の流れを確認したい用途に適しています。複合的な加工や高い強度、気密性が求められる用途ではPFAが推奨されることが多く、トータルコスト面で複合品の場合はPFAが有利となる場合があります。

Q4: 富士工業はフッ素樹脂加工においてどのような強みを持っていますか?

株式会社富士工業は、フッ素樹脂加工において以下の強みでお客様の多様なニーズに応えています。

高度な技術と豊富な経験

創業以来40年以上の経験を持つベテラン職人による、切削、成形、溶接、曲げ、封入など多岐にわたる加工技術が強みです。接着が難しいPTFEやPFAの溶接も可能で、0.1ミリ単位の精度を要する半導体部品や複雑な特注品にも対応します。

迅速かつ柔軟な顧客対応

短納期、小ロット、フリーサイズなどあらゆる要望に柔軟に対応します。緊急案件や「削ってみないとわからない」試作相談も積極的に受け入れ、「できません」とは言わず代替案を提案する顧客重視の姿勢です。また、材料選定から加工、検査まで一貫した体制と、豊富な知識に基づく提案型営業も特徴です。