テフロンの用途
テフロンは他の材料と比較して耐熱性や耐薬品性などがすぐれているために、さまざまな分野で用いられています。
半導体分野や化学プラントなどでは、製品を作るためにいろいろな薬品が使われていますので、配管・エッチング槽・ホースなどの材料にテフロンが採用されています。
半導体分野や化学プラントでは、通常の材料で作られたものではすぐに腐食してしまうような薬品を極めて高い温度で使われることになりますから、特別に薬品性にすぐれた材料が必要となるのです。化学的に過酷な環境においても、テフロンで作られたものならば、長期間安定した状態を保つために、半導体や化学製品を作る場合には欠かせないものとなっています。
テフロン以外の材料を使用したのでは、メンテナンスの手間が増えたり使用できない薬品が存在したりと、製造工程の効率が非常に悪くなってしまうでしょう。
テフロンは耐熱性・耐薬品性に加えて、摩擦係数が小さいことを利用して、自動車や機械部品としてもテフロンが使用されています。
自動車のトランスミッションやベアリングなどの摩擦が生じる箇所に使われる部品は、摩擦性が少ないことが有利になりますので、低摩擦性のテフロンが採用されているのです。他の材料では、摩擦係数が高いために常に潤滑油が必要となりますが、潤滑剤として材料に塗布されることもあるテフロンであれば、安心して使えるでしょう。
その他にも、絶縁性・低誘電性にすぐれたテフロンは、電子機器に使用される電線の被覆に用いられたり、高周波用のプリント基板の材料としても採用されています。また、屋外に置いていても紫外線による影響で劣化しないことから、電話基地局の屋外電線被覆にも使われていますし、さまざまな建物の屋根などにも用いられるようになっています。
このように、テフロンの特性を十分に理解することで、今までに使われてきた材料以上に、有用な使い方ができるのです。現在使用している材料に不満を感じるようでしたら、一度テフロンの使用を検討してみると良いでしょう。
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