FEPについて
FEP（パーフルオロエチレンプロペンコポリマー)は、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンからつくられる
テフロンのことです。
融点が250℃～270℃、最高連続使用温度は200℃と、最も普及しているテフロンであるPTFEよりは少し耐熱性の面では劣りますが、
耐薬品性・電気特性・非粘着性・自己潤滑性などの特性についてはPTFEと同レベルの性能となっています。
テフロンはPTFEのように溶融成形ができないものと、FEPのような溶融成形できるものに分類可能ですが、
溶融成形が行えることでより容易に希望する形状に加工することができます。成形したFEPを機械加工すれば、
さらに細かい精度の実現が可能なために、最先端の機器への利用が拡大しています。
従来の材料では必要な性能を満たせなくても、FEPであれば十分に性能を満足できますので、
新たな機器の開発に欠かせないものとなりました。機械加工も可能なFEPならば、少ない数だけを試作をして、
機能や性能の評価をすることもできますので、開発しやすい材料と言えるでしょう。
さらに、FEPは5年間野外に置いたままにしも、電気的特性が劣化しないという特性を持っていることから、
電線内部の導線を被覆するために使われたり変圧器の絶縁部品として活用されるようになっています。
FEPを使用した電線や設備は電気的な特性が良いばかりではなく、火災などが起きてもすぐに燃えて
危険なガスが発生しないこともメリットの一つとなっています。
これらの部品は発展が目覚しいコンピュータや通信機器になどに数多く用いられますので、
FEPの生産量も増加する傾向がみられます。
他にも、FEPで作られたチューブは薬品に強い上に、非粘着性や自己潤滑性があるために内部を通過する
流体が詰まりにくいと高く評価されています。
そのため、FEPのチューブは、医療や食品などの分野で使用される設備にも用いられるようになっています。
テフロン・ふっ素樹脂の加工について
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